当社のグループ企業で、データ情報分析サービスを行うエコノミックインデックス株式会社は、業績や販売データなどの変動要因を、人工知能を用いてテレビやソーシャルネットワーキングサービス(SNS)上のデータからリアルタイムで分析・検証できるソフトウェア・ツール「EIセンチメント」クラウド版の提供を開始いたしました。
この提供開始に合わせて当社では、Webやスマートフォンを用いた販促などのデジタルマーケティング、テレビ番組や 広告・宣伝制作分野へ活用提案を進めてまいります。コンバージョンレート(Webサイトの訪問者が購入や登録を行った率)の改善や販売・宣伝・広報戦略の見直しなど、クライアント企業のKPI(Key Performance Indicator :主要業績評価指標)に即した戦略の立案が可能となります。
「EIセンチメント」は、SNSやテレビなどの各種メディアにおいて、企業の広報宣伝活動や報道などによって話題となっている言葉="空気"が自社の売上高や販売数などのKPIに与える影響度を俯瞰的に可視化・検証するデータ分析サービスです。このサービスを使うと、日々企業が注目しているKPIを入力すると、業績の変動と相関関係にあると推測されるキーワードが導き出され、クライアント企業が想定していなかった気づきを発見できます。
2015年春よりEI社では、企業からの依頼に応じてデータサイエンティストが、世間にあふれるビッグデータから、埋もれている"空気"を発掘してビジネス視点や分析結果を報告するサービスを行ってまいりました。しかし、レポートには高い評価を得ながらも、データサイエンティストがチューニングを繰り返すプロセスは時間がかかり、分析作業に数ヵ月かかることもありました。今回提供を開始したクラウド版は、アルゴリズム(プログラムの処理手順)を自動化させ、業績数値と分析対象となるキーワードも汎用的なリストから適時取捨選択できるようにしたことで、データサイエンティストの力を借りなくても、人工知能によって企業の誰もが手軽に使用できるソフトウェア・ツールとなっております。
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「EIセンチメント」クラウド版画面イメージ
▼「EIセンチメント」・「EIセンチメント クラウド版」に関するお問い合わせ
「EIセンチメント」導入事例
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【活用事例】 2016年1月~3月の「ニッポン株式会社(仮名)」の業績に影響を与えた要因は?
具体的なサンプルとして、公開されている日経平均株価を架空の企業「ニッポン株式会社(仮名)」の業績数値と仮定して、数値の変動に影響を与えた要因は何なのか、消費イベント単語や相場用語に加え、時事キーワードで分析した結果を紹介します。
3ヵ月間の累計値では「原油」がトップスコア、2位が「保育」、3位が「キャンプ」となっており、月別では以下の通りとなりました。
1月:「原油」、「卒論」、「日経平均」
2月:「バレンタイン」、「キャンプ」、「節分」
3月:「保育」、「ホワイトデー」、「春休み」
2月:「バレンタイン」、「キャンプ」、「節分」
3月:「保育」、「ホワイトデー」、「春休み」
以下、「原油」vs「保育」という例で、画面イメージをご紹介します。
▼2016年1月~3月の業績推移(KPI*) と設定したキーワードの出現回数グラフ *日経平均株価の終値を設定
出現回数だけを見ても業績数値との関連性はわかりませんでした。
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▼業績数値とキーワードとの相関を表すキーワード影響力のグラフ
1月の「原油」、3月の「保育」がハッキリと浮かび上がっています。
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※この分析結果は、エコノミックインデックス株式会社のブログ等で随時公開してまいります。
「EIセンチメント」クラウド版は、人工知能(AI)やビッグデータの開発分野で世界的に拡大しているプログラム開発言語「Python(パイソン)」にて開発されております。Python技術者育成と紹介の分野では、当社グループの株式会社リーディング・エッジ社が対応しております。当社では、これらグループ企業の最先端のノウハウと技術を結集して、デジタルマーケティングやクリエイティブ分野へのグローバルな取り組みを強化し、当社の理念である「プロフェッショナルの生涯価値の向上」と、「クライアントの価値創造への貢献」への取り組みを続けてまいります。
■エコノミックインデックス株式会社 会社概要
会社名:エコノミックインデックス株式会社 (英語表記:Economic Index Co.,Ltd.)
本社:東京都千代田区一番町8番地 住友不動産一番町ビル 2F
設立:2012年9月
代表者:代表取締役社長兼、CEO:ブロディ・エルマー・ジュリアン
事業内容:コンピュータ・データベースを活用した情報分析サービス
※2015年5月C&Rグループ企業に
【代表者:ブロディ・エルマー・ジュリアンについて】
香港生まれ、英国・中国・日本育ち。英国籍。専攻はプラズマ宇宙物理学。来日後、日立製作所核融合加速器開発センターにて高エネルギー加速器研究機構(KEK)と共に、超伝導超大型粒子加速器(SSC)の双曲電磁石の開発、大型ヘリカル装置(LHD)の超伝導ヘリカルコイルの開発、大型放射光施設(SPring-8)の開発などに携わる。その後、対中国環境円借款の洪江(ホンジャン)水力発電機や凌津灘(リンジンタン)水力発電機の受注、設計、製作、納入などを行う。2002年、ヤフー株式会社に転職し、現在のバナー広告や動画広告配信技術の基礎となる帯域判定配信システムの開発プロジェクトやクリエイティブ最適配信プロジェクトなど、数々のプロジェクトを成功させる。
早稲田大学メディアネットワークセンター非常勤講師、東京大学大学院情報理工学系研究科臨時講師を歴任。最適コンテンツ配信技術、リアルタイムにユーザの興味を推定するアルゴリズム、推薦ストラテジー、適正価格の評価、情報の流れをモデル化して資産の価格過程を導く方法など、多くの実践的な特許出願がある。2012年9月、エコノミックインデックス株式会社を創業。代表取締役社長兼、CEO就任。