300年以上の歴史を持つ伝統工芸を"さわって楽しむ"! 津軽塗グラス「ゆいぬり」が誕生
~ 青森県 令和2年度広域連携による知財ビギナー支援事業 ~
株式会社クリーク・アンド・リバー社
プロフェッショナル・エージェンシー事業を展開する株式会社クリーク・アンド・リバー社(以下C&R社)は、青森県より委託された「令和2年度 広域連携による知財ビギナー支援事業」において、青森県内の中小企業を対象に、知的財産を活用した商品開発および販路開拓の支援を実施いたしました。なお、伝統工芸「津軽塗」の製造・販売を行う株式会社たなか銘産は、本事業を通じて"さわって楽しむ"津軽塗グラス「ゆいぬり」シリーズを開発。本日6月16日(木)より、発売を開始いたしました。
青森県「広域連携による知財ビギナー支援事業」は、自治体による中小企業の支援スキームとして数多くの実績を持つ「川崎モデル」を導入し、青森県内の企業の商品開発・販路拡大を支援する事業です。今回、C&R社は本事業において、青森県、公益財団法人川崎市産業振興財団およびマナブデザイン株式会社とともにキャラバン隊訪問を実施し、県内の中小企業に対して、事業の可能性や課題を明確化するとともに、県内企業の商品開発・販路開拓を支援いたしました。
そのうちの1社である「たなか銘産」は、1947年創業の津軽塗製造・販売会社です。津軽地方の伝統漆器で300年以上の歴史を持つ津軽塗。たなか銘産は、古き良き津軽塗を製造する一方で、新たなデザインや色使いを研究し、現代的な技法や新商品の開発も積極的に行っています。2020年12月には、津軽塗の途中工程で感じられる漆の手触りを生かし、「さわって楽しむ」をコンセプトにしたオリジナル津軽塗グラス「さわるツガルヌリ」シリーズを開発。今回、本事業のサポートを受け、同製品のアイデアをさらに磨き上げてデザイナーとコラボレーションしたプレミアム版グラス「ゆいぬり」が完成しました。なお、「ゆいぬり」シリーズはタンブラーとショットグラスの2種類。本日より、たなか銘産のオンラインストアで販売を開始しております。ぜひお買い求めいただき、お好きなお酒とともに、伝統工芸「津軽塗」が持つ漆の美しさと質感をご堪能ください。
青森県「令和2年度 広域連携による知財ビギナー支援事業」 概要
【青森県 広域連携による知財ビギナー支援事業とは】
青森県内において、全国各地で実績を挙げている「川崎モデル」を導入し、知的財産を活用して商品開発や販路開拓に取り組む県内企業の方々を支援する事業です。専門家チーム(クリエイターや知的財産コーディネータ等)が対象企業を訪問し、事業の可能性や課題を明確化するとともに、商品開発や販路開拓の支援を提供します。
【川崎モデルとは】
川崎市では、地域産業の活性化を図る企業支援施策の一つとして、知財戦略を用いた中小企業伴走型支援事業を行っています。市内中小企業と大企業・研究機関等が交流できる場を提供し、マッチングから契約交渉、事業化までを一貫してサポート。大企業や研究機関が保有する開放特許等の知的財産を通じて、中小企業の製品開発や技術力の高度化、高付加価値化を支援しています。これらの手法は「川崎モデル」として他の自治体のロールモデルとなり、全国展開されています。
■専門家チーム
株式会社クリーク・アンド・リバー社(企画・プロデュース)
マナブデザイン株式会社(ネーミング、ロゴなどブランディングコーディネート・製品デザイン・パッケージデザイン)
公益財団法人川崎市産業振興財団(知的財産コーディネータ)
■実施主体
青森県
■本事業をきっかけに誕生した新製品
津軽塗グラス「ゆいぬり」シリーズ
タンブラー :6,600円(税込)
ショットグラス:5,500円(税込)
※価格は希望小売価格
■新製品を開発した企業
株式会社たなか銘産
▼津軽塗グラス「ゆいぬり」の詳細・ご購入はこちら
https://tanaka-meisan.jp/
【「ゆいぬり」に関するお問い合わせ】
株式会社たなか銘産
津軽塗グラス「ゆいぬり」担当
TEL:0172-36-0111/E-MAIL:info@tanaka-meisan.jp
津軽塗グラス「ゆいぬり」誕生ストーリー
~たなか銘産 代表・田中寿紀さんインタビュー~
津軽塗産業の維持存続のために
地方の伝統工芸企業といえども、新製品開発に連動した知的財産への検討は商品の保護・企業のノウハウの蓄積の観点からも以前から必要性を感じていたことでした。今回初めて青森県知的財産支援センターへ知的財産について相談し、今後に繋がる多くの経験を得ることができました。
青森県知的財産支援センターの担当者のきめ細かいサポートや専門家チーム(クリエイターや知的財産コーディネータ等)の献身的なやりとりにとても感謝しています。何度も直接足を運んでいただいたり、メールやZoomでのやりとりは数え切れないほどで、寄り添って一緒に取り組んでいただいているという感覚でした。今回の『ゆいぬり』が青森県の工芸品から知的財産を考える事例として成功すればいいなと感じています。
一方で、「特許」や「意匠」など今回の商品開発としては出願が難しかったり、コストが掛かりすぎたりするという課題も。出願以外の方法による知的財産の保護や衰退する津軽塗産業の維持存続のために、青森県知的財産支援センターや弘前市の担当者と継続的に前向きな議論や検討を続けていくきっかけにもなればいいなと切に願っています。
津軽塗の魅力を進化させていく
弊社は創業以来70数年間、伝統を大切にしながらもお客様の生活に合わせた柔軟なモノづくりを続けてきました。子どもの頃から面白いと思っていた「津軽塗の工程ならではの漆の手触り」を商品化したいという想いから『さわるツガルヌリ』を開発し2020年12月に発売しました。
『ゆいぬり』は『さわるツガルヌリ』のプレミアム版商品です。「人と人が結びつく製品を作りたい。心のつながりの大切さを感じてもらいたい」という想いから『ゆいぬり』と名付けました。
津軽塗の魅力を広く発信し続けるために、既存のお取引先さまはもちろん、首都圏や県内外の和雑貨取扱業者さま、日本酒とのセット販売などコラボできる企業さまなどを募集しています。また、飲食店など実際の店内で使用していただける企業さまには(店舗利用前提にて)卸価格でのお見積などもご提案させていただければと考えています。ぜひお気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。
■株式会社たなか銘産 会社概要
屋 号 :津軽塗たなか
本 社 :青森県弘前市田町4丁目2番2号
創 業 :1947年4月(1979 年12月設立)
代 表 者 :代表取締役田中寿紀
事業内容:伝統工芸「津軽塗」の製造・販売
U R L : https://tanaka-meisan.jp/
【本事業に関するお問い合わせ】
株式会社クリーク・アンド・リバー社
オープンイノベーション事業部
E-Mail:innovation@hq.cri.co.jp
C&R社は青森県「令和2年度 広域連携による知財ビギナー支援事業」のほか、福島県中小企業支援事業「ふくしまデザインプロジェクト」においても、中小企業の新製品の開発をサポートしております。また、東京都が実施する「5G技術活用型開発等促進事業(Tokyo 5G Boosters Project)」においても開発プロモーターとして都内スタートアップを支援するなど、積極的に新たな技術やビジネスの創出をサポートしております。C&Rグループ23社の事業領域は現在、映像、ゲーム、Web、広告・出版、作家、医療、IT、会計、法曹、建築、ファッション、コンピュータサイエンス、食、舞台芸術、ライフサイエンス、アスリート、アグリカルチャーの18分野、ネットワークするプロフェッショナルは34万5,000人、クライアントは4万5,000社にまで拡大しております。C&Rグループは今後も、これらの幅広いネットワークを生かし、イノベーションの創出や新たなビジネスの確立を推進するとともに、ビジョンである「人と社会の豊かさの創生」の実現をめざしてまいります。
■青森県知的財産支援センター
青森県商工労働部 新産業創造課 知的財産支援グループ
所 在 地 : 青森県青森市長島一丁目1番1号
事業内容 : 知的財産の普及啓発・活用促進等
U R L : https://www.pref.aomori.lg.jp/index.html
■公益財団法人川崎市産業振興財団 概要
所 在 地 : 神奈川県川崎市幸区堀川町66番地20
設 立 : 1988年4月
代 表 者 : 理事長 三浦 淳
活動内容 : 地域産業情報の交流促進、研究開発機構の創設による技術の高度化と企業交流、研修会等による創造性豊かな人材の育成、展示事業による販路拡大等
U R L : https://www.kawasaki-net.ne.jp/
■マナブデザイン株式会社 会社概要
本 社 : 東京都中央区新川一丁目3番23号 優和八重洲ビル5B
設 立 : 2015年12月
代 表 者 : 代表取締役 高橋学
事業内容 : 工業製品を中心とした製品企画・各種デザイン開発・プロモーションの一気通貫型開発トータルクリエーション、各種デザインコンサルテーション、ワークショップ型デザイン思考教育、イベントや社会活動プロデュース等
U R L : http://mnbd.co.jp/