SUMMER EVENT 2020 ーテレビ・映像業界ー
2022年3月卒業・修了生対象のサマーイベントを、今年8月~9月に開催しました。
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、オンライン形式で実施した本イベントの第1回「テレビ・映像業界で活躍する当社の番組ディレクター×エージェント対談」をダイジェストでご紹介します!
日本最大級の"プロフェッショナル・エージェンシー"
まずは、当社 人事部 新卒採用担当の坂上晴菜による会社説明からスタート。
坂上 当社を一言で表すと「日本最大級のプロフェッショナル・エージェンシー」です。エージェンシーを、直訳すると代理業・代理店。そこで働いている人たちを代理人と言います。ですから私たちの会社で働いている総合職(営業職)社員は、エージェントとなります。
では、エージェントはどんな仕事をしているのか、例を出して説明すると、例えば、アメリカの大リーグで活躍しているプロ野球選手・A選手がいるとします。以前までは、日本のプロ野球球団と契約をしていました。A選手が大リーグと契約した際に、契約内容などの話し合いの場を設けたのは、間に立つエージェントです。A選手のエージェントが日本のプロ野球球団から大リーグへの移籍に関わる契約周りの手筈を整えるのがエージェントの仕事です。
当社は、代表の井川が「クリエイターを支えたい」という思いのもと30年前に立ち上げた会社です。
会社を立ち上げる前の井川は、フリーランスで映像ディレクターとして活躍していたのですが、ディレクター業務に加えて、営業や契約に関する業務も両立しなくてはならず、とても多忙で煩雑な業務に追われる日々を送っていました。
加えて周囲ではクライアントからなかなか評価されず、仕事や報酬をもらえない仲間が沢山いる現状を目の当たりにし、「業界の環境を変えていきたい、目の前の人を助けたい」と強く思い、クリーク・アンド・リバー社を設立しました。
クリーク・アンド・リバー社は、ただの人材会社ではありません
坂上 クリーク・アンド・リバー社は人材派遣や人材紹介だけを行っている会社ではありません。私たちがなぜ「日本で唯一、ただの人材会社ではありません」と言えるのかというと、その理由は、当社が手掛けている領域にあります。
井川が映像ディレクターだったこともあり、支援領域は映像から始まり、ゲーム・Web・広告・出版、IT、医療、会計、法曹、建築、ファッション、食など様々な領域に及び、現在17分野に展開しています。
また、将来は50分野にその領域を増やしていくことを目標にしており、新しい事業が毎年増えています。
この領域ごとに活躍しているプロフェッショナル(専門的な仕事をしている人たち)には、3つの定義があります。
「① 世界中で活躍できること ②機械では決して代わることができない ③知的財産が蓄積される」
例えば、日本国内で世界的に活躍している映画監督の場合、機械では決して代わることができない唯一無二の存在で、作品は知的財産として世の中に残ります。この映画監督のような3つの定義に当てはまる方を、当社では『プロフェッショナル』と呼んでいます。
プロフェッショナルとクライアント企業をどのように繋いでいるのか
坂上 当社では、人材派遣や人材紹介のことを『エージェンシー事業』と呼んでおり、エージェンシー事業以外に「ライツマネジメント」「プロデュース」「教育」の事業があります。
・ライツマネジメント事業...プロフェッショナルのアイディアやコンテンツを、世間一般に広げていく方法や、利益に繋げる仕組みを考えて実行している事業。
・プロデュース事業...制作物の請負やアウトソーシング(業務請負)により、人材派遣や人材紹介だけでは解決できない課題を当社のリソースやノウハウで解決へと導く事業。
・教育事業...プロフェッショナルのキャリア向上や支援(セミナーや説明会の企画・運営)をする事業。
エージェントは、プロフェッショナルに対して、この4つの事業に沿った支援をし、一人一人のキャリアに合わせて支えていくことができます。クライアント企業に対しては、人材派遣や人材紹介だけでは解決できなかったことを、この4つの事業によって柔軟に対応できることが当社の強みです。
様々な事業を展開している当社ですが、私たち社員の原動力というのは「人への想い」です。プロフェッショナルのキャリア向上や、キャリアに関する夢を叶える為にできることは何でもやってみようという会社です。
最後に、統括理念をご紹介します。「人の能力は、無限の可能性を秘めています。私たちはその能力を最大限に引き出し、人と社会の幸せのために貢献します」。この統括理念は、クリーク・アンド・リバー社の社員にとても浸透している理念です。
メディア・エージェンシー・グループとは
エージェント:メディア・エージェンシー・グループ所属
石川 駿太(いしかわ しゅんた)
2017年4月新卒入社/エージェント職4年目
就職活動時は、広告代理店や制作会社、テレビ局を中心に受けており、自分自身が制作する側としては向いていないと考える中で当社と出会い、人材面から業界に携わることができる業務に魅力を感じ入社を決意。
プロフェッショナル
岸野 愛(きしの あい)
2015年4月新卒入社/映像専門職6年目
某民放キー局報道番組のスポーツコーナーに配属、ディレクター歴は3年目。
野球好きで、趣味はゴルフ。
テレビのディレクターやアシスタントディレクターなどが活躍できる場を提供している部署です。
最近ではスポーツ配信、Web動画などの映像メディアに関わる企業やプロジェクトなどへ、当社のクリエイターがスキルを最大限に発揮して就業できる場を提供しています。
石川さん 映像業界で活躍する職種は非常に多くあります。記載の他にも、約40の職種で人材派遣や人材紹介、転職支援をしています。
現在、民放キー局において情報・放送・スポーツ・バラエティ等、幅広いジャンルに配属をしており、ディレクターやアシスタントディレクター、技術スタッフ、事務の方々を含め、約800名が派遣就業をしています。また、Web動画関連で活躍するクリエイターも多数在籍しています。
また、『YouTube』認定資格を持っている社員が在籍しており、視聴者の開拓や著作権の管理、収益化のサポートなどをしています。当社が保有している、日本では数社に限定された特別な権限を運用できるシステムで、クリエイターの方々と一緒にチャンネルを盛り上げていくサービスや、企業チャンネル、クリエイターの支援、チャンネルの協業なども行っています。
番組ディレクター×エージェントについて
エージェント・石川さんと番組ディレクター・岸野さんによる、「エージェント」と「番組ディレクター(プロフェッショナル)」のお二人の仕事について対談形式でお伝えします。
- Q. 岸野さんがテレビ番組の制作スタッフを目指したキッカケは?
- 岸野さん 学生の頃、ずっと体育会に所属していたので、社会人になってもスポーツに携わり続けたいという思いがありました。当時、クリーク・アンド・リバー社がスポーツ部門でディレクターを募集していたので、ディレクターになってスポーツに携わりたいと思い入社しました。
- Q. 実際に入社してから、思い描いていた世界と違ったことはありましたか?
- 岸野さん 学生の頃は、ただテレビを見ているだけだったので、裏側でどんな人達がどういう動きをしているのか全く想像がつかず、入社したときは業界用語も飛び交い右も左も分からなかったです。でも、当社の場合は必ずエージェントが付いてくれるので、全く分からない業界のこともエージェントに聞けば教えてもらえたので凄く助かりました。
- Q. アシスタントディレクターからディレクターになった経緯・苦労話は?
- 岸野さん 私は早くディレクターになりたかったのですが、アシスタントディレクター1年目のときは、ディレクターの先輩がいる状態でした。通常だと年功序列でディレクターに上がるため、早くディレクターになるには何が必要なのか考えたときに、ディレクターの方々にこちらのやる気を知ってもらうために、企画書を沢山書いて提出していました。自分でチャンスを作りにいっていましたね。
- Q. アシスタントディレクターからディレクターになる際、前任のエージェントが当時担当でしたが、普段話していた・聞いてもらっていたことはありますか?
- 岸野さん 前任のエージェントが、竹内さんという女性の方でした。テレビ業界は制作スタッフの中に男性が多く、女性ならではのストレスを抱えることがありました。そんなときは、竹内さんとお互いの状況を話しながら作業内容や相談を聞いてもらいました。
- Q. 最も記憶に残っている仕事は何ですか?
- 岸野さん 楽しい仕事ばかりで難しいのですが、1つ挙げるとしたら、去年8月に高校球児のプレーにスポットをあてた甲子園の番組を担当したことです。自分がかつて高校野球のマネージャーをしていたこともあり、甲子園はすごく特別な場所でした。高校球児の皆さんを取材した1か月間は、自分の人生の中で特別な1か月間でした。
石川さん 岸野さんが配属されている某報道番組のスポーツコーナーには当社から就業している方が他に9名います。皆さん凄く頑張っていて優秀な方が多いです。僕が担当になってから今年で2年目になります。最初の1年はプロデューサーの方々との関係を築いていくことがなかなか難しかったのですが、頑張っているスタッフの方々の評価がすごく高く、「クリークさんにお願いすれば良い方を連れてきてもらえるから、最初に声かけます!」と言ってもらえたとき、スタッフの方々に対してすごく有難く感謝の思いでいっぱいでした。エージェントとしてのやりがいを感じるとともに、今でも印象に強く残っています。
- Q. 今後の目標やビジョンは?
- 岸野さん 入社したときから、オリンピックに関わりたいと思っていました。来年、もしくは2024年のパリオリンピックに向けて、色々な取材を続けていきたいです。
- 石川さん 映像領域に普段から携わっている映像業界のエージェントとして、その面白さについてお話しさせてください。
エンターテインメントやプロモーション、教育、展示会、医療、住宅、スポーツなど、ありとあらゆるところに、映像コンテンツは溢れています。当社のリソースを最大限に活用して、新たな発想・コンテンツが生まれることもあります。
また、自分の担当スタッフが携わっている番組やコンテンツが話題になっているとすごく嬉しいですし、担当スタッフがディレクターに昇格すること、新たなキャリアを歩んでいくところに携われることに大きなやりがいを感じています。
今後のビジョンについて、岸野さんにお話いただいたのですが、ただ企業とクリエイターを繋ぐだけが僕らの仕事ではなく、企業や番組が抱えている課題を人材面という側面で解決させてもらうこと。そして、クリエイターのキャリアサポートが、僕らの一番の仕事であり醍醐味だと思っています。アシスタントディレクターからディレクターに昇格して、総合演出という立場になる方もいれば、社内に戻ってプロデューサーとして番組に関わる方向にシフトしていく方もいます。また、別の角度で歩んでいきたいという方も多くいらっしゃるので、そういったところでスタッフの方々が思い描くキャリアに沿って、いろんな提案ができるというのが、僕らの仕事です。
エージェントの仕事に興味がある、やってみたいという思いがある方は、今後の就職活動の際に、どこかのタイミングでお会いする機会がありましたら、ぜひいろいろお話しましょう!
参加者の皆さんからいただいた質問集
最後に、ご参加いただいた皆さんから寄せられた質問を掲載いたします。沢山の質問ありがとうございました!
- Q. テレビ業界のエージェントの仕事について、具体的にどのような業務がありますか?
- 石川さん 一般派遣に登録して映像業界を目指す方と、岸野さんのように映像専門職として入社する方がいらっしゃいます。最初に面談をして、どういうキャリアを歩んでいきたいのか、どういう仕事をしていきたいのかを確認させてもらい、具体的にどのような番組でどのようなお仕事をしたいのかヒアリングします。当社はテレビ局の民放各局に窓口やネットワークがあるので、プロデューサーや担当部長にご相談後、再度面談をして、就業まで繋げる業務をしています。
- Q. エージェントの一日のタイムスケジュールは?
- 石川さん フレックス制度を使い、僕は大体朝10時に出社、退勤は19時~20時頃です。午前中は会議や事務作業をしていることが多く、午後はテレビ局に行ったり、制作会社へ行って、スタッフやプロデューサーの方と会い面談をしています。特に最近はフレックス制度により、フレキシブルに働けるようになったので、残業時間は今年に入ってから20時間を超えたことは1回もないです。1日1時間もないと思います。
- Q. 社員に、担当するクライアントの決定権はありますか?
- 石川さん 決定権はあまりないです。僕が所属しているメディア・エージェンシー・グループは部署が4部門(放送技術部門・情報/報道/スポーツ部門・バラエティ部門・Web動画部門)あります。部門領域や局により、関わる人の色(特徴)が全く違うので、そこに合う・合わないなどは先輩が見定めてくれます。最終的には部門マネージャーや上長が担当クライアントを決定します。
- Q. 入社後の流れは?
- 坂上 新卒で入社後、まずは集合研修が約1か月半あります。その後、領域ごとの部門に仮配属が決まり、本配属となります。本配属後にクライアントごとの部署に決まりますが、それまではどのような流れになっていますか?
- 石川さん 僕らの部署は、約2か月は仮配属期間があり、4部署にそれぞれ2週間程、ローテーションで周り、各部門の特徴や全体を把握します。最終週に役員の方と、どういったところに適性や志向性があるのか面談後、本配属が決まります。
- Q. エージェントとして活躍できる人の特徴・求める人材像は?
- 石川さん コミュニケーション能力が一番大事だと思います。クライアントと話すことはもちろんですが、スタッフと話すことが業務の比率としては圧倒的に多いです。エージェントが喋らないと、スタッフの方も喋りづらくなってしまい、悩んでいても相談できずに辞めてしまうケースがあります。また、他の業界にも言えることだと思いますが、「ホウ(報告)・レン(連絡)・ソウ(相談)」ができること。気が利いて、根回しができることは大事ですね。
- 坂上 石川さんは学生時代から「ホウ・レン・ソウ」はできていましたか?
- 石川さん 正直、学生時代はあまりできていなかったです......。入社後に対応に関して困ったことなどがあれば先輩が丁寧に教えてくれました。入社してから、先輩に聞いてできるようになればいいと思います。
- 坂上 エージェントにはどのような人が向いていると思いますか?
- 石川さん テレビ業界のエージェントについて言えることは、テレビが好きでテレビを見ていないと、担当スタッフとの話が成り立たないということが挙げられます。スタッフが担当した企画について放送後に話す際にもし番組をチェックしていなかったら話がすぐに終わってしまうので......。全番組をチェックする必要はないですが、日常生活の中で、ある程度アンテナを張って習慣化できる人のほうがいいかなと思います。
- 坂上 岸野さんはどういうエージェントがいいと思いますか?
- 岸野さん コミュニケーション能力に得意、不得意はあると思うのですが、親身になってくれることが一番有難いです。毎日一緒にいて仕事をしているわけではないので、自分がどういう思いで仕事をしているのか、どれだけ分かってくれた上で話を聞いてくれているのか、こちら(プロフェッショナル側)としてそれが分かると心を開きやすいというか......。相談や悩み事、愚痴などもこぼし易くなるので、親身になってくれることが凄く嬉しいです。
- 坂上 ちなみに、石川さんは親身になってくれていますか?
- 岸野さん まだまだ伸び代があると思います(笑)。
- Q. エージェント業務の、難しい部分はどのようなことだと思いますか? また、モチベーションはどのように保っていますか?
- 石川さん コロナウイルスの影響による変化はなかなか難しいと感じています。テレビ局に頻繁に入りづらくなり、コミュニケーションもとりづらくなってしまい......。こういう時期だからこそ、スタッフの方も悩みを抱えることが多くなると思うのですが、スタッフの方もテレワークや、タイミングが合わず会えなかったりすることもあるので、電話やメッセージをまめに入れたりすることもあります。でも、直接会うのと、会わないのとでは大分違うので、なかなか難しいなと思います。
- 坂上 岸野さんはエージェントに会えなくて、不安に思ったりしますか?
- 岸野さん 石川さんに会えなくて不安になったりすることはないです(笑)。基本的にメッセージでやりとりできるツールがあるので、分からないことや質問を送ると、すぐ返信をくれます。連絡がまめにとれるのは有難いですね。
- Q. 入社後、エージェント職から映像専門職へ。 もしくはその逆に異動をされる方はいますか?
- 石川さん エージェントから専門職は、ほとんどいないと思いますが、専門職からエージェントになるケースは多いです。現場で働いていると、納得がいかないことは沢山あると思います。プロフェッショナルのお給料を上げる交渉ができるのはエージェントなので、現場で働くプロフェッショナルの待遇をエージェント側から変えたいという想いを持って異動される方々はいます。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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