SUMMER EVENT 2020 ーデジタルマーケティング領域ー
2022年3月卒業・修了生対象のサマーイベントを、今年8月~9月に開催しました。
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、オンライン形式で実施した本イベントの第2回「デジタルマーケティング領域で活躍する当社のデータエンジニア×エージェント対談」をダイジェストでご紹介します!
デジタルマーケティングとは
エージェント:デジタル・マーケティング・グループ所属
酒井 美里(さかい みさと)
2019年11月中途採用入社/エージェント職2年目
クリーク・アンド・リバー社で、法人営業を初めて経験。周りのメンバーに支えてもらい、現在は「データ活用」案件をメインに担当。
プロフェッショナル
栄 健太郎(さかえ けんたろう)
職種:データエンジニア
データエンジニアとして数々の案件を担当。
趣味は、料理とジョギング。
「デジタルマーケティング」について、ご存知でしょうか?
まず、皆さんも聞いたことがある「マーケティング」について説明します。マーケティングとは、顧客に対して、どんなアプローチをすれば購入に至るのか、それを考えて対策することです。
マーケティングにも様々な方法がありますが、デジタルマーケティングの中で分かりやすいものを挙げると「Webマーケティング」があります。通販サイトで、【あなたにオススメの商品】が出てくることがありますよね?
他にも、ネット上には沢山の広告が出てきます。こういった、Web上の行動履歴を利用したマーケティングがWebマーケティングです。
そして、皆さんの生活の中で、スマートフォンは欠かせないアイテムだと思いますが、TwitterやInstagramなどのSNSアプリのデータや、電子決済システムのデータ、ポイントカードやマイル、また実際にお店に行って購入した商品のデータも、Web上で管理されています。
これらを踏まえてデジタルマーケティングとは、Web上のデータだけではなく、アプリのデータ、店舗の購買データなど、皆さんの行動内容すべてをデータとして活用して行うマーケティングのことを言います。皆さんの身の回りに溢れているマーケティング手法の一つでもあり、デジタルマーケティングはデータと密接な関係にあります。
デジタル・マーケティング・グループとは
クリーク・アンド・リバー社の『デジタル・マーケティング・グループ』では、デジタルマーケティング領域における人材、及びデータ活用組織を支援しています。
①スキルを持ったプロフェッショナルに対し、データ活用組織のある企業の中で、スキル向上やキャリアアップを支援し、プロフェッショナルの生涯価値に貢献する「人材エージェンシー」
②データ活用をしたい企業に対し、組織作りから請け負い、クライアントの価値創造への貢献を支援する「データプロデュース」
この2つがメインの事業です。
では、実際に企業は、デジタルマーケティング領域においてどんなことで悩んでいるのでしょうか?
例えば、「デジタルマーケティングを行うためのツールを導入したけど、使える社員が社内にいない。」というものがあります。このような課題に対しては、導入ツールに詳しいプロフェッショナルを組織に派遣し、ツールが使えるように整備をします。また、クライアント側の社員の方にもツールを使えるようにスキルを教えていくことも行っています。
他にも、「デジタルマーケティングを活用したいけど、組織もないし、まず何をやるべきなのか分からない。」という課題に対しては、当社内でデータ活用のプロジェクトチームを作り、チームごと企業にアサインします。データ活用の推進を担当する"プロジェクトマネージャー"というポジションのメンバーを入れ、企業が抱える課題などに合わせて、組織の構築から運用を支援します。
デジタル・マーケティング・グループのプロフェッショナル
エージェントとプロフェッショナルの関わり方についてご説明します。「クライアント」・「プロフェッショナル」・「エージェント」の立ち位置を図に表しました。
エージェントは、クライアントに対して抱えている課題の整理・方法を考えて、クライアントの組織の中にどんなスキルを持った人が必要か考えます。
そして、必要なスキルを持ったプロフェッショナル人材をアサイン、クライアント企業に派遣し、就業環境の整備やキャリアアップの支援も行います。
デジタルマーケティンググループでは、データ活用組織の構築自体も支援しているので、エージェントとプロフェッショナルが「クライアントの課題を解決するひとつのチーム」を作り、クライアント企業に入り込むことで、クライアントを巻き込みながら課題解決に向けて動きます。
デジタルマーケティングに関わるプロフェッショナルの職種を、左図でご紹介しています。たくさんの職種がありますが、これら以外にもまだまだ職種があります。
デジタルマーケティングは、一つの職種だけでは成り立ちません。データを使うための基盤を考える「データエンジニア」や、データを元に分析をする「データアナリスト」。システム寄りの仕事から分析をメインにした仕事まで、とても広い領域です。
1つの分野に特化している方もいますし、広範囲の分野をカバーできる方もいます。最低でも2つから3つの職種が関わる領域なので、デジタルマーケティングとは、各専門分野のプロフェッショナルが協力し合って成り立つ領域なのです。
【事例】クライアントの課題解決に向けて「プロフェッショナル」×「エージェント」が奔走!
事例を交えて「エージェント」と「プロフェッショナル」は、どのようにしてクライアントの課題解決をしているのかご紹介します。
某有名印刷会社より「"情報銀行プロジェクト"に力を貸してほしい」というご相談がありました。
まず、「情報銀行」についてご説明します。
前提として「銀行」とは、私たちがお金を預け、銀行はその預けられたお金に対して、ある一定の利率で利息というものを返します。銀行は、預けてもらったお金を企業の融資などに利用・運営をして利益を作っています。これが銀行の仕組みです。
この銀行の仕組みを利用して生み出されたシステムが「情報銀行」です。
個人情報を情報銀行に預けて、情報銀行は預けてもらった情報に対価として、サービス(例:宿泊施設や商品の割引クーポンなど)を返します。そして、預かった情報は企業のマーケティングに利用されます。個人情報なので、運用先は厳重に管理され、個人で管理することもできるシステムです。
今回ご相談いただいた情報銀行の課題は、「基本システムに、付加価値をつけるためにはどうすればいいのか。」というものでした。
この課題に沿って、酒井さんと栄さんで分析できることを考えた上で、クライアントに提案しました。その結果、「データの部分だけではなく、このシステムの根本のコンサルティングからお願いしたい」とお話しをいただくことができました。
根本のコンサルティングとしては、システムにおける様々な課題に対する解決方法(ユーザが入力しやすいデータの種類を決める、データ取得&分析しやすい環境を整えるなど)を考えていきました。しかし、同じプロジェクトチームのメンバーでも、立場や役割が違うと全く話が嚙み合わないという壁にぶつかりました。上層部の方々は、理想論で、現実的には困難なことを考えていて、反対に現場のメンバーは、現実的な技術レベルや予算ばかりを重視した提案をしていました。
ただ、このような状況下でも、プロジェクトを成功させたい気持ちはクライアントも当社も皆同じです。
エージェントである酒井さんの担当領域ではありませんでしたが、現場のメンバーと話し合い、さらに、クライアントや当社・関連会社の方々とワークショップを開催し、会社間や役割を超えて意見交換をすることで、お互いの共通理解を深めました。
このように全員の意見のベクトルを合わせることが、プロジェクトを進めていく中ではとても大切です。会社や役割などに関係なく、プロジェクトメンバー全員でアイデアを出し合い、お互いの理解を深めることで、一つのイメージを一緒に作り上げる。それが、最後までテーマの軸から外れずに進めていくコツだと学びました。
これでファーストステップはクリアし、セカンドステップでは、ビジネス化に向けてUI/UXを考慮した、さらに細かい仕様設計に移っていきました。
また、クライアント企業からは「他のプロジェクトも一緒にやってほしい」「データ活用で困ったらクリークさんに相談したい!」など、嬉しいお話しをいただくことができました。
エージェントは、単なる営業や人の派遣、プロジェクトを取ってくるだけではなく、現場の方々に渡す直前まで伴走していきます。AIに取って代わる仕事が増えてきたなかで、エージェント職は介在価値のある仕事だと酒井さんは話していました。
クリーク・アンド・リバー社のエージェントとして、酒井さんが学生の皆さんに伝えたいこと
デジタルマーケティングの業界で仕事をしていく中で、自分が思っているよりも身の回りにはデータが溢れていて、様々な技術に使われていることを知りました。その一方で、データ活用をすることで「何ができるか」「どんな新しいサービスが作れるか」など、データ活用のメリットを知らない企業も多いのが現状です。
新型コロナウイルスは近年、各業界に大きな影響を与えていますが、今だからこそ「Webやデータの領域にチャレンジするべきでは?」と考えている企業はとても増えています。
この業界は、私たちエージェントがデジタルマーケティングでできることを伝えていくことで、新たなビジネスを創造できる業界だと感じ、日々とてもワクワクしています。
私は今、とても楽しく仕事をしていますが、もちろん入社してから全て順調というわけではないです。常に成功しかしていないエージェントはいないと思います。失敗やトラブルは誰にだって起こります。新型コロナウイルスも、予想できなかったことの一つですよね。私も、何度も悩みながら進んできました。
皆さんに覚えててほしいのは、失敗やトラブルを起こさないことも大切ですが、それよりも起きてしまったときに、『どう解決するか』を考えてほしいということです。
私は、何か起こってしまったときには、クライアントといつも以上に密なコミュニケーションをとるようにしています。クライアントの懐・本音に踏み込み、お互いに『理解し合う・話し合う・共有の場』を作る。誠意をもって接することで、クライアントとの関係性をより強くすることができると思います。
では、クリーク・アンド・リバー社のエージェントだからこそできることとは何か。
それは、クライアントとプロフェッショナルの架け橋になることだけではありません。クライアントが抱える課題を、クライアントに伴走をしながら一緒に解決していく支援は、単純な人材業界の支援ではできないことです。
また、プロフェッショナルのキャリアを一緒に考えていく中で、自分自身がキャリアの道標として立つこともできます。プロフェッショナルのお話を聞いていると、自分自身も新しい発見がありますし、お互いにとてもいい刺激になると感じています!
最後に、私がクリーク・アンド・リバー社のエージェントとして働く理由をお伝えして終わりにします。
私にとっての仕事のやりがいは、一言で言うと『パズルの1ピースになれること』です。
私は大学を卒業してから、塾講師・キャリアコンサルタントとして働き、「受験・就職・転職」という人生のターニングポイントを支援してきました。
当社に入社して営業は初挑戦でしたが、クライアントと共にプロジェクトを推進したり、プロフェッショナルと接したりする中で、新たなビジネスの可能性や、自分自身にとっての新たな発見・気付きも見つけることができました。広がりのある業界で挑戦したい気持ちも強くあり、だからこそ学ぶことも沢山ありました。
私もデジタルマーケティングの領域については、クリーク・アンド・リバー社に入社してゼロから学んでいます。周りのメンバーやプロフェッショナルの皆さんに教えてもらい、知識を蓄えてきました。エージェントには、専門性が必要ということより、新しい事を学ぶ姿勢をどれだけ持っているかが大切です。
近年、AIや技術の発達によって、無くなっていく仕事が増えると言われています。そんな時代だからこそ、プロフェッショナルの人生に対しても、クライアントのビジネスに対しても、自分自身が『パズルの1ピースのような存在』になれることは、何にも代えられない価値だと感じています。そして、クリークでなければどちらも経験できないことです。だから仕事が面白いと日々感じています。
働くなら、「自分の仕事が好き!」と言える環境で働いていきたいですよね。この話を聞いて、皆さんに一つでも共感できる部分があったらといいなと思います!
参加者の皆さんからいただいた質問集
最後に、ご参加いただいた皆さんから寄せられた質問を掲載いたします。沢山の質問ありがとうございました!
- Q. デジタル・マーケティング・グループの事業戦略について、情報銀行プロジェクトのお話を聞き、経営・ITコンサルティングファームの取り組んでいる事業と競合してくる印象を受けました。
今後、データ活用をするための組織再編(DX)方面の事業をコアの一つとしていくのでしょうか?その場合、コンサルティングファームとどう競合していくのでしょうか? そもそも、競合しないために競合会社の下請け・人材プールとして役割を担っていくのでしょうか? - 酒井さん おっしゃるとおり、コンサルティングファームとは競合していく領域です。今日は時間の関係でDX推進のお話をすることができなかったのですが、デジタル・マーケティング・グループとしては「クライアント(企業)のDX推進」が目的です。
とはいえ、デジタル・マーケティング・グループは、当社の中でまだまだ若い組織ではあります。まずは、データ活用の理解を深めてもらうところからスタートして、社内でDX推進チームを作り、進んでいるプロジェクトもあります。
また、競合会社の下請けというポジションに立つつもりはなく、他コンサルティングファームと差別化を図っています。例えば、コンサルティングファームだと、チーム構築で人員をフル動員しますが、当社では、各フェーズ(要件定義⇒整備⇒可視化・分析⇒実装⇒運用など)に合わせてチームメンバーの調整をしています。フェーズによって活躍するプロフェッショナルの職種が異なる為、「役割分担をしている」イメージです。必要なスキルを持ったプロフェッショナルを、パズルのように当てはめていくことで、最大限のパフォーマンスを発揮できるように、チームを構成します。この構成を考えるのもエージェントの仕事です。 - Q. YouTubeのマルチチャンネルネットワークを運営されていますが、デジタルマーケティングと動画の関係性は?
- 酒井さん 私が担当しているプロジェクトで、YouTubeチャンネルに絡んでいるプロジェクトがあります。当社では動画制作なども行っていますが、YouTubeの「視聴数・視聴時間・インプレッション数」などを細かく分析し、「次に制作する動画はどういう企画がいいのか」「どこを改善すればチャンネル登録者が増えるのか」など、制作に生かすためにデータを活用してもらいます。分析をしたおかげで、これまで見えていなかった弱点を明確にできた実績もあります。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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